辺境にて

中東のどこかからつづる日常と思考の記録

経験を積むほど現場から遠ざかるジレンマについて

2月25日、水曜日の朝です。

「新人がやるべきでないことってありますか?」

いつも楽しみに聴いているポッドキャスト「高橋クリスのFAラジオ」の感想とそこからわたしが連想したことをお話しします。ポッドキャストで仕事の話や、少しマニアックな技術の話を聴くのが、わたしはとても好きなのです。

今回聴いたのは、第462回の「新人がやるべきでないことってありますか」というお便り紹介の回でした。概要欄に一言、「ないんじゃね」と書かれていて、思わずふふっと笑ってしまいました。

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お二人の結論としては、「新人がやるべきでないことは、ベテランもやらないほうがいいし、新人がやったほうがいいことは、ベテランもやったほうがいい」というものでした。わからないことを質問するとか、自分で調べるとか、そういったことは「新人」という主語で語らなくても、みんながやったほうがいいことですよね。長く働いている人のプライドや恥ずかしさが邪魔をするだけで、本当は誰にとっても大切なことなのだと、深く頷きながら聴きました。

経験を積むほど、現場から遠ざかるというジレンマ

このお話を聴いて、わたし自身のいる国際協力やNGOの業界についても考えてみました。

「新人が」というよりは、「若くて経験がない時に」という文脈になりますが、大学生くらいの方から「経験を積まないと現場に出られないですよね」という悩みをよく聞きます。でも、それは少し勘違いかもしれない、とわたしは思っています。

実は、経験を積んでプロフェッショナルになればなるほど、首都のオフィスでのマネジメント業務が増え、最前線の「現場」つまり受益者の人々のひとりひとりの顔がみえて声をきくことができる場からは遠ざかってしまうという現実があります。国連やJICA、NGOであっても、入ってすぐに任されるのはオフィスの中の仕事が多いのです。

だからこそ、経験がない若いうちに、「自分の学びのため」と割り切って、インターンシップやボランティアとして現場を見に行くチャンスを掴んでほしいとアドバイスしたことがあります。仕事として現場に配置されるのを待つのではなく、プロフェッショナルになってしまう前に、どんどん現場を見ておくべきだと。

もちろん、ベテランになったからといって現場を見に行けないわけではありません。でも、自分の本来の役割をこなしつつ、他の部署の人に頼み込んで時間を割いてもらい、わざわざ連れて行ってもらうというプロセスが必要になります。それは決して気楽なものではありません。

わたし自身も、経験を積むほどに現場に行きづらくなるというこの大きな流れに、なんとか抗いたいと思っています。今年中に転職を考えているのですが、今よりも堂々と、仕事として現場の最前線に行けるようなポジションに就きたいというのが、わたしのひとつの希望です。

自分のやりたいことや、これからのキャリアについて考える良いきっかけになりました。

それでは、5日間の連続配信=はてなブログ連続投稿が続くかどうか、楽しみにしていてください。また次回お会いしましょう。