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大人のアラビア語レッスン

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週に3回、モロッコアラビア語を習っています。

 

 

「ダリージャ」とも、言います。「アラビア語モロッコ方言」と呼ぶには、あまりにアラビア語の標準語と違うので、「モロッコ語」と呼んだほうが良い感じ。日本でいえば、琉球語とか青森弁ぐらいの感じで、標準語とは違います。(とはいえ、アラビア語標準語というのは、文語みたいな感じで、テレビのニュースとか講演、朗読などでは話し言葉としても使われるとはいえ、ふだんの日常生活の中で正式なアラビア語標準語を使って暮らしている国はなく、それぞれの国・地方の口語が暮らしに使われるんですが、それについては、詳しくはまた今度。)

 

わたしのアラビア語の先生ハスナは、30代の明るくて活発で、自立心旺盛な女性。クリエイティブなことが好きで、詩を書いて地元新聞に発表したり、ステージで朗読したりもする。

 

自分の意見をもつ、クリエイティブな女性であり続けるのは、モロッコの田舎町ではなかなかつらいこともあるようです。日々、わたしが出会うモロッコの女性達は、若い子も、わたしの同世代も、もっとお年寄りでも、みな生き生きと活発で物怖じしないようには見えます。女性がひとりで買い物にいく、なんていうぐらいのことは、特になんてことなく当たり前の社会でもあります。しかし、いざ結婚相手を探す、というような場面となると、状況は異なる。いつも夫の意見に従うばかりでなく、自分の考えを持ち、それを表明する自分、他人とは違うことをおそれない自分を尊重し続けることと、結婚の間には、果てしなく大きな亀裂があるようです。ハスナは、自分を理解してくれるような男性(またはその家族)は、シディイフニにはいない!、と断言していました。

 

そんなハスナとわたしのモロッコアラビア語レッスンは、「道案内」とか「料理」とか「性格」とか「趣味」とか、各回ごとにわたしが持って行くテーマで、質問をしながら、関連単語を教えてもらって、その単語を使った例文を教えてもらいながら、モロッコの文化や習慣、社会のことも話しをするのです。

 

先日は「趣味」について。

 

はじめは、「ダンス(ラクス)」、「読書(ヌクラア)」、「おかし作り( カンサイブ ヘルワ)」、「あみもの(ヒヤータ)」、「物書き(キターバ)」と、おとなしく趣味の話しをしていたのですよ。ちなみに、いま挙げたもの、すべて、ハスナとわたしが共通で好きなことです。

 

しかし、わたしたちが話していると、だんだん、例文が過激になる。

 

大人のアラビア語レッスン、ご一緒にどうぞ。

 

「社会に迎合する必要はない。(マー ハーサックシ トゥカブリ ムジュタマア)」

「オープンマインド (フィクル ムンハティ)」

「野望 (トモハ)」

「他人のことは気にしない(アナ カンディル リガリーヤ ラーシー)」

「わたしをコントロールしないで(マー  トゥハッカムシ フィーヤ)」

「わたしは自由です。(アナ ホーラ)」

「結婚していた時、前夫がわたしをコントロールしようとするので、離婚しました。(ミンリー キントゥ ムザッワジャ、ラジュリー サービカン カン カイブギ イトハッカム フィーヤ。アダクシアラーシュ タッラクナ)」

 

ハスナもわたしも、やけに、生き生きしちゃって。最後に、あれ?きょうは趣味の話しをしていたはずなのにね?わたしたちったら、危険な二人ね、と、笑いました。

 

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