1/29に、プロセスワークの創設者、アーノルド・ミンデルさんワークショップに遠隔参加しました。
「プロセスワーク」って?
数年前に「プロセスワーク」というものを知り、興味をもちました。ウェブで調べたり、本を読んだり、単発のセミナーに参加したり、プロセスワークに基づくカウンセリングセッションも、約半年の間継続して月に2回ぐらいのペースで受けました。
わたしが、去年、思い切って人生の舵を切り、会社を辞め、離婚して、モロッコにやってきたのは、プロセスワークのおかげといってもよいかもしれません。人生の川の流れが、途中でダムみたいになってせき止められていたのが、ダム決壊して、もう一度流れるようになった感じ。
プロセスワークとは何か?
わたしは、まだまだ勉強不足で、自信をもって説明できないのですが、少なくとも、今のわたしにとっては、プロセスワークは、こんなことです。
- 偶然の一致に導かれること。
- 潜在意識や集合的無意識からのメッセージ(シグナル)に気付いて、受け取ること。
- 思考ばかりでなく、身体感覚や、感情を大切にし、耳を傾けること。
- 働きかけのあとの、フィードバックに気付くこと。
- 自分の内面と、外の世界でおこることの共通点に自覚的になること。
- 自然の一部である生き物として、自分も他の人もとらえること。
- 多様性に耳を傾けること。自分の内面にある多様性や、多層性を見いだして、尊重すること。
- 自然を信頼し、自然な流れに導かれること。
- 上に書いたようなことを、日常生活の中でなんとなく、というのでなく、セッションやワークショップの場をもうけて、ファシリテータと参加者が、体系的にワークし、自覚的に自分や組織や世界の為に使うこと。
うーん。特に、最後に書いたことが、まだ、わたしには、全然できないんです。場がない。つくれない。 それを作れるようになりたくて、プロセスワークの学びの旅を続けたいと思っています。
プロセスワーク・インスティテュート Processwork Institute
アメリカのオレゴン州ポートランドに、プロセスワークの総本山(?)、プロセスワーク・インスティテュートがあります。ここに、プロセスワークの創設者のアーノルド・ミンデルさん(アーニー)も、そのパートナーのエイミーもいる。マスターコースやディプロマコースもありますが、単発で参加できる一般公開のコースも、かなり頻繁に実施しています。
コース案内のウェブページを見ていたら、アーニーのワークショップは、ほとんど、遠隔参加のオプションもあることに気付きました。オンラインビデオ配信で参加できます。
モロッコに引っ越してくる前に、ああ、もうプロセスワークを学べる場がないかなあ、と落胆したのですが、そうか、ヨーロッパやアメリカにもプロセスワークを学べる場があるんだから、そっちに行けばいいんだ!と気付きました。
とはいえ、アメリカやヨーロッパに行くのも、いつ行けるかしら、、と思っていたら、遠隔参加のオプションに気付きました。
うん、流れてる、流れてる。
存在を認知するだけでも
今回のワークショップは、「Body Symptoms! as Feedback from the Universe (宇宙からのフィードバックとしての身体症状」というタイトルで、3回シリーズの第1回。実は、インターネットの接続状況(わたしのモロッコでの受信環境)があまりよくなく、音声が途切れ途切れになって、内容がよく理解できた!とは、言い難いのですが、カメラが2つで、会場の様子がリアルタイム配信されるので、場の空気感が伝わってきました。
何よりも、アーニーが、はじまりと、途中で何度か、カメラにばっちり目線をあわせて、オンラインの参加者に向かって、Welcomeとか、ちょっとした呼びかけをしてくれるのです。 わ、アーニーと目があった!それだけで、ただカメラ越しにこっそりのぞいている人ではなく、参加者、という気持ちになるから、不思議です。
プロセスワークの中に、「ディープ・デモクラシー」というコンセプトがあって、詳しいことはここでは書きませんが、ありとあらゆる人や考え方、少数派も変人も困ったちゃんも暴力的存在であっても、社会で脇に追いやられがちなものに対し、その存在を認知するのです。あるものを、なかったことにしない。それがまず第一歩。
ただ一瞬、カメラ目線でWelcomeと言われただけで、参加しているわたしの存在を認知してもらった気持ちになりました。その行動ひとつだけでなく、ワークショップの部屋や、全体に流れる空気がそんな感じだった。
アーニーの書いたプロセスワークの本は何冊か読みましたが、難しくて。なので、学者的な小難しい話をする人なのかしら、英語も難しいかしら、と、心配していましたが、不要な心配でした。
ゆっくりと、質問をたくさん受け付け、参加者の理解を確認しながら、実演つきで進むので、本を読むよりも、プロセスワークのエッセンスにふれることができます。
2月に引き続き、あと2回、あります。楽しみ。
ちなみに、3時間のワークショップが3回でUSD180です。
プロセスワーク・インスティテュート Processwork Institute
2016年冬の一般公開コースPublic Courseのページはこちら。
http://www.processwork.org/public-programs/public-courses/
プロセスワークについてもっと学びたい方用のリンク
プロセスワークに関連して、わたしがよく見ているウェブサイト、お世話になった教育機関、面白かった本です。ご参考までに。
プロセスワーク・インスティテュート
上述したアメリカのオレゴン州ポートランドにあるプロセスワークの研究・教育機関。
日本プロセスワークセンター
東京都目黒にある、プロセスワークを体系的に学び、ディプロマを取得できるセンターです。単発で受講できる公開セミナーも数多くあります。
CRR Japan
わたしはここで、システムコーチング(ORSC)の基礎・応用コースを受講しました。ORSCは、プロセスワークを理論的な背景の一つとし、組織やグループ、カップルなど「関係性」を対象とするコーチングです。実践的な体験を通して学びながら、たくさんの学びの仲間が得られました。
書籍 「うしろ向きに馬に乗る―「プロセスワーク」の理論と実践 」 アーノルド&エイミー・ミンデル
アーノルド・ミンデルさんのプロセスワークの本の中で、今のところ、わたしはこれが一番面白く、わかりやすかったです。これは、書籍型になっているけれど、ワークショップの詳細な記録なのです。
書籍「ディープ・デモクラシー <葛藤解決>への実践的ステップ」 アーノルド・ミンデル
プロセスワークの中で、わたしが特に惹かれているのが、このディープ・デモクラシーという考え方と、その実践です。